2008年10月の小ネタ

心霊壁紙 [id]

僕のレーザーポインタを使った研究のページには、サンプル画像として下の画像が載っている。

当サイトのアクセス履歴を眺めていると、この画像が他のサンプル画像に比べて突出してアクセス回数が多い。何故かと思って調べてみたら、この画像を YouTube や MySpace のユーザーページの背景画像として使っているページがいくつかあることがわかった。いずれも、画像ファイルのコピーを自分のところに置かず、当サイトに置かれているファイルに対する直接リンクによって表示しているので、この画像ファイルへのアクセスだけが記録されていた訳だ。

別段、この画像の無断転用を咎めるつもりはないのだけど、サクッとコピーして置いてくれればいいものを直接リンクなんかするもんだから、アクセス履歴が無用に乱れるのが、気に喰わないといえば気に喰わない。

そんな訳で、こっそり画像を下のものに入れ替えてやった。

さて、どうなるやら。

2008.10.1

夕張に行ってきた [id]

先日、出張で北海道は夕張に行ってきました。

夕張といえば財政破綻、というくらい夕張市の財政状況は全国区で有名になった訳だが、今回その一端を垣間見せていただくことができた。

夕張市の「石炭の歴史村」にあった「ゆうばり大ロボット科学館」が閉館、解体の憂き目に会い、目玉だった巨大ロボット「ユーバロット」に重機によるパンチがかまされた映像は記憶に新しいが、そのロボット科学館で展示されていたロボット模型達は現在、夕張市のとある場所で保管されており、年末までにはオークションにかけられる予定となっている。今回、無理をいってそのロボット達を見学させていただくことができた。

ひっそりとオークションで売られていくのを待つロボット達。

彼等が散逸してしまうのはいかにも惜しい。まとめて購入してくれる先があることを祈りたい。

ちなみにロボット科学館のあった場所は現在は基礎が残っているばかりだ。

そんな夕張市の街中で見かけた、「小学生のための起業塾」。果してビル・ゲイツ並の才能がここから巣立ったとして、夕張の再生に間に合うか。どうやって夕張市に成果を還元するのか。

§

空いた時間を利用して、山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」のロケ現場跡地を訪ねた。

こうやって見ると、結構遠くからでも黄色いハンカチが見えていたりするので、あそこまで近付かなくても気がついたよなぁ。とはいえ、現在とは違って映画の中に写っている街は建物も多く、人も沢山歩いていたので、一概に比べられるものではない。

建物の中は、黄色い付箋に書かれたメモが山程貼り付けられていた。多くが熟年夫婦が書いたとおぼしき内容だが、中には「阪神が優勝しますように」など、七夕飾りと間違えていませんかというようなものも。

2008.10.3

レーザーポインタを使ったステージパフォーマンス [id]

Piksel 04, 07 で行った、Laser Trail Tracker を使ったパフォーマンスをまとめたページを作りました。

国内ではまだ、電通大の学内で内輪のパーティ向けにやった以外でこれをやったことがありません。機会があれば国内でもやりたいものです。

2008.10.18

アムステルダムでフレンチキスを体験しよう! [id]

, そういえば先日またしてもアムステルダムに出張してきたのですが、これだけ散々アムステルダムに行っているのにまだ「NEMO」に行ってなかったので、今回帰りがけに行ってみました。

NEMO の建物。ノーチラス号のイメージか。

NEMO というのはアムステルダム市内にある科学博物館で、San Francisco Exploratorium科学未来館のような、体験型展示を中心とした科学知識啓蒙のための施設。この手の施設はあるとつい行ってしまうのだが、NEMO も独自の工夫を凝らしていて面白かった。

が、さすがオランダというか、なかなかぶっとんだ展示もあった。ちょうど「10代のための性教育」展示というのがあって、性のしくみや恋愛についてといったお定まりの性教育展示があるのはまぁいいとして、デッサン人形を使った体位の説明なんてのは、さすがにそれをここで10代向けに見せる必要があるのか。そしてメーター振り切りっぷりが凄いのがコレ。

なんと「フレンチキス体験展示」。箱の両側に穴が空いていて、そこから腕を差し入れて舌の模型を動かせるようになっている。二人で箱の両側から腕をつっこんでレロレロしろ、と。

いったいぜんたい、何を考えてこんな展示を作ったんだ???

ちなみにタイトルになっている “Lekker en Mooi” というのは、“Delicious and Beautiful” の意味。Beautiful の方はまぁそうかもしれませんが、 delicious の方はどんなもんかね。

ところで、入口すぐのところで、ピタゴラ装置的展示をやっているらしく、丁度そのセッティングの真っ最中でした。二時間おきに実演するようなんだけど、なんとも無謀なことを。

2008.10.18

双方向感覚鋭敏化 [id]

田代まさしの出所後インタビューの中で、

覚せい剤を打ってセックス、というのは、脳に鳥肌立つくらい気持ちがいいものです。

なんて事を言っている。確か花村満月も同じような事をダ・ヴィンチで言っていたけど、覚醒剤ってのは感覚を鋭敏にする作用があるらしいので、きっと本当の事なのだろう。阿佐田哲也の「牌の魔術師」で印南が、やはり覚醒剤の作用で異常に鋭敏化した視覚を駆使し、麻雀牌の模様を目で見てとって牌の種類を裏から当てるなどという芸当を披露しているが、戦中戦後、覚醒剤が普通に使われていた時代にはそんな感覚鋭敏化を体験をした人達が沢山いたのだろう。

しかしご承知の通り、薬を使った感覚鋭敏化ってのは非常に危険で、特に覚醒剤は、その危険度は最悪とまで言われる程、人間を壊してしまうものらしい。件のインタビュー記事がなんだか覚醒剤への興味をむしろ煽るような内容なのはいささか問題だ。

そこで、薬に頼らない感覚鋭敏化の話になる訳だが、これが最近ホットな研究テーマなのだ。

たとえば、職人の世界では指先の感覚一つで微細な凹凸を検知する人達がいる。こうした人達の間で知られている技の一つで、爪にマニキュアを塗ると感覚が鋭くなる、というのがあるそうだ。爪の表面にマニキュアによって軽く張力がかかり、それが指先の感覚を鋭敏化するらしいことがわかっている。また、聞いた話だが、板金では平面出しの際に軍手をつけると、かえって凹凸がよくわかるなんてことがあるらしい。こちらの方は軍手が凹凸を力学的に増幅するのではないかなんて言われているそうだ。

こうした感覚鋭敏化作用をもった商品も出ている。乳癌の触診用手袋というのがそれで、これを手にはめて乳房を触ると、素手で触るよりもしこりのあるなしが分かりやすくなるのだとか。

こちらもおそらく空気圧や油圧が指先にかかる力に何かしら作用しているのだろう。

そこで話は飛躍する訳なのだが、こうした、危険な薬に依らない感覚鋭敏化作用を、セックスに応用することができたら、これは凄く儲かるんじゃないだろうか。先の触診用手袋の応用なら「感覚倍増コンドーム」などという形に仕立て上げることもできそうだ。マニキュアの方も、うまく性器表面に張力を与えるという形で応用することができるかもしれない (さすがに軍手をかぶせる訳にはいくまいが)。

ただ問題は、今パッと思いつくようなやり方だと、男性側しか鋭敏化させることができないんだよね。その、なんだ、凹んだ方に何かを固定して何がしか作用させるってのは結構難しいので、力学的な手法での鋭敏化は非常にやりにくい訳で。で、もうお分かりだとは思うんだけど、男性側だけ鋭敏化しちゃうと、非常に具合が悪いわけですよ。双方向コミュニケーションは、双方が満足行くものにしないと結局はコミュニケーション不成立を招いちゃうので、すぐに使われなくなっていってしまう。ちゃんと受け入れられるものを作ろうと思ったら、両側に働きかけるものを作らなきゃいけない。

こんな話は、「エンタテインメントコンピューティングは研究になるか?」なんてことがまだパネルディスカッションの題材になるような段階だというのに、研究ネタにするのはなかなか難しそうだなぁ。

2008.10.31