2005年8月の小ネタ

3日 [id]

ThinkGeek から、 Litiholo という、ホログラム作成キットが届いた! ホログラムの作成は非常に条件が厳しいもので、そう簡単にキット化できるものではないのだが、 なんと $139 のキットが発売になったのだ。その品質などはさっぱりわからないままに、 衝動買いしてしまった。

蓋を開けてみると

えらく簡単だ。相当な簡易版のようだ。キットの中身は、レーザーユニットとスプリッタとなるレンズ、 それらをマウントする台など。下の写真が、それを組み立てたもの。

ホログラムのそもそもの原理は、光の位相差を利用することにある。 位相の揃った光を、フィルムと被写体の双方に照射する。このとき、 被写体に反射した光もフィルムに到達し焼き付けられるので、 その分の位相差が記録されるという仕掛け。で、このキットでは簡単のために、 一個のスプリッタから作った光で同時にフィルムと被写体を照射する。 だから、被写体は写真のようにフィルムに対して斜めに置かなければならない。

これが焼き付け中の写真。このまま10分ほど放っておき、 いよいよ被写体をどけると、

このように!! … うーん、写りが悪いですね。反射光が強い部分はかろうじて見えるが、 暗くなっているところはまったく見えていない。焼き付け時間が足りなかったかな?

ちなみにこれ、焼き付け時と同じ照射光をフィルムに当てないと、ホログラムを見ることができない。 レーザーでなくても、点光源で斜めから照射するとかろうじて何かが写っているらしいことはわかる。 よく見るホログラムシールみたいに、どこでも見えるようなものは期待してはいけないのだ。 光が当たっていないとただのガラス板。

なお、焼き付け中に光源・被写体・フィルムのどれが動いても確実に失敗するので、 動くものは被写体にできないし、震動するものは動作させてはいけない。 説明書によれば空調の類も切れとのことだ。 焼き付け中は明りをすべて消して、エアコンを切り、じっとしながら息をひそめて待つしかない。 が、フィルムを貼ったガラス板は、本体に粘着テープで固定されるので、 時間とともに動いてしまうことがある。これを避けるには、下の写真のように、 他の手段で立たせた方が良いようだ。

ところで、このガラス乾板方式だと、ガラス表面で反射したレーザー光でフィルムが感光してしまうのではないだろうか。 全体に曇った写りになってしまうのはそのせいのように思う。

とにかく、写り具合といい、他所に持っていって気軽に見られない点といい、 ちょっと残念な感じのするキットだ。これに $139 はちょっと高い。今後の改良に期待しよう。

7日 [id]

雑貨屋でこんな感じの

よくある英字新聞模様の粘着テープをみつけたのだが、書かれている英文をよく読むと…

(略)…いろんな柄の紙やテープがありますが、お勧めなのは、英字新聞の模様をした、まったく新しいクラフトテープです。シンプルかつモダンで、新鮮なこのデザインは、男性にも女性にも、若者にもお年寄にも、年齢に関係なくきっと喜ばれることでしょう。

…からかわれているとしか思えん。この英文を書いたのはネイティヴかな? いわゆる "Engrish" ものよりも脱力度は高い。

8日 [id]

「宇宙戦争」まだ観てないけど、そういえばと思って探してみたら、 ありましたありました。オーソン ウェルズ製作の伝説のラジオ番組 "The War of the Worlds" が収録された CD がちゃんと出版されてました。

  • War of the Worlds: Mars' Invasion of Earth, Inciting Panic and Inspiring Terror from H.G. Wells to Orson Welles and Beyond (amazon)
  • H・Gウェルズの宇宙戦争CD+BOOK—全米ラジオドラマ傑作選 ミステリー劇場 3 (amazon)

いや、凄いですこれは。通常のラジオ放送 (ここがすでにフェイク) が緊急放送にとって代わられ、東京タワーでゴジラ来襲の様子を実況放送したアナウンサーさながら、 火星人の攻撃で破壊されていくニューヨークを実況し、やがて毒ガスに倒れるアナウンサー。 ラジオ放送の特性を活かして、これでもかこれでもかと緊迫感を高めていく。 なお、休憩を挟んで第二部からは、登場人物の独白形式になっていくので、 ここら辺でこれが物語であることははっきりと分かるようになっている。 そもそも、ラジオ番組として時間内におさめるために、火星人来襲から軍隊の砲撃まで20分くらいで進行していたりするので、 リアリティという意味では完璧ではないのだが、何の予備知識もなかったら、 本物と信じてしまうのも無理はないかもしれない。

9日 [id]

渋谷ツタヤの1階で「THE 3名様」の DVD の店頭プロモを眺めていたら、 女の子三人連れがその脇を通過しながら

「あ、あれクドカンかな」
「クドカンじゃない?」

と言っていた。すると、やはり脇で見ていたカップルの、女の方が

「なんでもクドカンかよ」

と、ぼそっと呟いた。

なんというか、世の中しみじみとくだらなくて良い。

11日 [id]

Cecilia's Blogより: Tシャツの簡単なたたみ方。 わざわざ "howtofoldashirt.net" というドメイン名をとってまで、 この技を紹介したかったんだねぇ。それにしてもこれは便利。

13日 [id]

あちこちで報道されてますが、MacOS X はすでにインテルマシンで動作しているそうな。

そしてOSx86 Project。 「PowerMac で走らせるよりも動作が速い」なんて発言もあるようだが、どうなんでしょう。

20日 [id]

下の写真は調布駅前交番の建物である。

電気通信大学に着任してここの前を毎日通るようになって以来、この、大穴のあいた形が、 何かを思い起こさせるのだが、それが何かはしばらくわからなかったのだが、 先日家にある古いゲームの山を片付けていて、とうとうそれが何であるかを思いだした。

ナムコが MSX 向けに出していたゲームのカートリッジでした。


こんなの。この穴はなんだったのだろう。

26日 [id]

明日からの METAMORPHOSE 2005 あわせのプログラミング。 今回の新作、反応を良くするために、技術的にはいろいろと凝ったことをしているのだが、 肝心の面白さについては、まだなんとも判断がつかない。EffecTV と違って、 一目見て面白さがわかる、というようにはいかないようだ。 こういうのはイベント向きではないなぁ。

27日 [id]

METAMORPHOSE 2005。今年は修善寺に場所を移しての開催。 東京からは行きやすくなった筈なのだが、ターンパイクは夜間通行止だわ何度も道を間違えるはで、 えらく時間がかかってしまった。

会場となっているのは、伊豆サイクルスポーツセンター という、自転車のテーマパーク。日本ランドでやった 2003年のメタモを思い出す、 遊園地型ロケーションで、なかなか良い。ただ、会場が長く細い形状をしている上に高低差があるため、 各ステージ間の移動がえらくしんどい。


会場直後の Solar Stage

自分の展示の準備をさっさと終わらせ、遊びに行く。 2003年の時はほぼマシンに貼りついていたし、2004年の時は海外出張を直後に控えていたのでほとんど寝ていたという反省を踏まえ、 今回は展示はメンテナンスフリーにし、遊びに徹する。それでも、時折様子を見に行ってはちょこちょこと調整していたのではあるが。


今回展示をお願いした、中山雄太さん。最後の追い込み作業。まるで内職。

会場内では、ThinkGeek で買った、LoughLights の LED 提灯を棒に下げて歩いていたところ、 あちこちで「あ、提灯だ」と声をかけられ、ちょっと嬉しかった。「あれお洒落だね」という声も聴こえてきたのだが、続けて

「でも格好はお洒落じゃないね」

と言っているのも聴こえて、ちょっと傷つく。

あれこれ遊んでいるうちに、GALAXY 2 GALAXY の出番が近付いてきたので、最前列に陣取り、 開演を待つことにした。もう夜明けも近い時間なので、さすがにしんどく、ちょっと寝てしまったが、 演奏が始まると眠気もふっ飛んだ。


夜明け直前の Solar Stage

28日 [id]

夜も明け、イベントも終了。自分の展示を速攻で片付けた後、一寝入り。 昼頃に、荷物を宅配便に出してもらい、帰宅。あとはグータラ寝るのみ。

29日 [id]

北千住のシアター1010 で、「写楽考」のゲネプロを見学。「写楽とはいったい誰なのか?」 について記した、矢代静一の同名小説をマキノノゾミの演出で舞台化したもの。 例によって奥秀太郎の映像部分を手伝っていたのだが、 その映像の使い方がとてもうまく舞台にはまっていて面白かった。

30日 [id]

先日のメタモ用にドンキホーテで買った迷彩柄のシュラフのパッケージをよく見たら、

迷彩柄なのに「アウトドアでも目立っちゃおう!」というのは、いかがなものでしょうか。