2004年6月の小ネタ
2日 ![[id]](/img/id.png)
ICEC2004向けに4ページのカメラレディを送付する。レビューの段階では PDF での投稿ができたのに、カメラレディでは MS Word 限定になってしまい、えらく苦労した。TeX から PDF を出力したあと、Acrobat で RTF に変換してから Word に流し込むという手順を踏んだのだが、“ff” や “fi” といった合字部分が正しく変換されないため、大量の手直しが必要になってしまった。単にテキストを流し込んだ方が良かった。
3日 ![[id]](/img/id.png)
メール環境を IMAP に移行した。特に目立った理由はないんだけど、 SquirrelMail で Web 経由でもメールの読み書きができるようになったというのが移行のきっかけ。
で、これを機にメールソフトも Mew から他のものへと乗り換えようとして、ここ数週間ほど、いろんなソフトをとっかえひっかえ試用してみた。まず、僕が望んだ機能は
- 当然ながら、IMAPにきちんと対応
- courier-imap が作る Maildir 階層に対応
- 手元にメールのキャッシュが残せ、テキストとして自由に扱える(ローカルでの検索対象とするため)
- また、キャッシュはサーバー側で構築しているフォルダの階層と同じ構造であることが望ましい
- SSHトンネル掘りをソフトウェア側から指示できると良い(外へのSMTPを落とす環境が意外とある)
まず Thunderbird を試してみたのだが、これがなかなか良い。学習型ジャンクメールフィルタが一体化されているというのは事の他使い勝手がいい。が、ローカルキャッシュは Thunderbird 独自のフォルダ階層で管理されてしまい、他のアプリケーションと共有できないのと、SSHトンネルを掘る機能が無い。次に Wanderlust。これもローカルキャッシュの件がひっかかる。Sylpheed は、キャッシュは望んだ形で保存してくれるものの、やはり SSH トンネルの問題は解決しない。で、ふと Mew の 4.0.x (ベータ版) を試してみたら、これが上述の要求をほぼ満していることに気がついた。Mew 3.3.x だと送信済みメールを “%Sent” などに放り込むことができなかったので Mew を捨てるいい理由があったのだが、これでまた Mew へと逆戻りか…
とはいえ、Mew は Mew で、自分が望むのとはまったく異なる挙動が多くて、やはりできれば他に移行したいのだが、なんとかならないものか…。ちなみに Mew の腹立たしい点は
- Bcc: した場合に、Bcc: の宛先が送信済みメールの文面に残らない
- フォルダ内の新着メールをチェックする際にいろいろと手順を必要とする。
新着メールを取得するだけなら “s” で update を選択(これだけでも 2 入力)すればいいのだが、他のクライアントでそのフォルダ内のメッセージを他に移動させていたりする場合、“s” で sync を選択して、ローカルキャッシュを消さないといけない。
5日 ![[id]](/img/id.png)
映画『キャシャーン』を観てきた。江渡さんの感想に付け加えるものはなにもありません。『デビルマン』には期待していいのだろうか…。
6日 ![[id]](/img/id.png)
NIMEという、音楽演奏のための新しい技術・道具についての研究会が昨日まで静岡で開かれていて、今日はそこに出ていた面子の一部が六本木に集まってパーティーをやるというので、顔を出してきた。「ラップトップ音楽のパフォーマンス性の貧しさを解消するために自作楽器、自作ソフトウェアを使って演奏する」というのがテーマ。
結局、「なんと、こんな演奏原理がまだ残っていたとは!!!」と驚かされるようなパフォーマンスはなかったものの、見ているとつい自分も音に色気を出したくなってしまうくらいには面白かった。城君が Sine Wave Orchestra として、ブレッドボードでオシレータをライブで組み上げるというパフォーマンスをやっていた。結局完成したのは4台中1台だったが…。
11日 ![[id]](/img/id.png)
中古ソフト屋で大昔のゲームを漁っていたら、
MSX用「グラディウス2」「F1 SPIRIT」を発見してしまいました。両方とも前から欲しかったんですよ。さて、家に帰ったら MSX 本体を発掘せねば…
16日 ![[id]](/img/id.png)
ちょっと前に ThinkGeek で買物をしたので、少しづつその紹介をします。が、いきなりで何ですが、ついでにと思って買ったこの二つのステッカー
- "No, I will not fix your computer." ($1.50)
- "Go away or I will replace you with a very small shell script." ($1.50)
17日 ![[id]](/img/id.png)
遅いニュースですが、今年の Metamorphose の開催日時と場所が決定し、私もなんか出し物を考えることになりました。
今年は是非ともシステムを無人化し、期間中は会場で遊びまくれるようにしたい。
18日 ![[id]](/img/id.png)
「情報処理」の今号のコラムで、「ソフトウェアと芸術」と題して、「ソフトウェア作成には芸術的的センスが必要」「情報学科を持つ大学には芸術学部を設置することが望まれる」といった内容の文章が展開されている。この手の「『芸術的=善いこと・美しいこと』であり、『芸術を学べば、芸術的センスを身につければ、ソフトウェア品質も向上する』」式の思いつきで書かれたような論調はもう飽きるほど目にしてきたので今さらこれといった感慨もない。コードやロジックの「美しさ」が、どれほどソフトウェア品質の向上に貢献したか?
ま、そんな事よりこのコラムを読んで考えたのは、「もし、あの芸術家がソフトウェアを書いたら」というネタ。それではいってみよう。
- もしレオナルド ダ ヴィンチがソフトウェアを書いたら
- 常に納期に遅れるものの、気合いが乗っている時に書いたコードは非常に素晴しい。 もっとも、完成後すぐにボロが出ることもままあるが。
- もしピカソがソフトウェアを書いたら
- どうも最近、極端な抽象化に凝っているらしい。
- もしデュシャンがソフトウェアを書いたら
- 他人が書いたソフトウェアを買ってきて、それに別の名前をつけて売る。 …って、それソースネクストじゃん!
- もし村上隆がソフトウェアを書いたら
- ( ゜д゜)<ニョガーン
元のコラムによると「ソフトウェア作成は建築設計と同じである」だそうなのだが、僕は(美術もそうだけど)建築にはまったく詳しくないので、「もしあの建築家がソフトウェアを書いたら」は誰かよろしく。一個だけ、
- もし原○司がソフトウェアを書いたら
- 見通しが良いと言えば聞こえはいいが、スカスカで無駄に長いコード。 随所にまったく使われていない関数。バッファオーバーフローは当たり前。 流れを追うことが不可能なフロー設計。その癖流行りものが好きなので、 オブジェ指向、じゃなかったオブジェクト指向に凝っている。
19日 ![[id]](/img/id.png)
「パッション」観てきました。最後、手に穴の開いたイエスを見て、「もう手で水を汲んで顔を洗うことはできないんだなぁ」と漠然と考えられる程度には、落ち着いて観られたのだが、それまではずっと、隣の席で見知らぬ人がズタボロに泣いていたのに気を取られてしまった。あと、小さなお子様連れがいたのだが、これって12禁じゃないの? いいのかテアトルタイムズスクエア?
しかしこれだけ肉体的な痛みを強調されて描かれると、「痛い目にあって死んだから貴い」というように見えてしまう。もし彼が絞首刑や斬首であっさり死んでいたら、受難劇はどうなっていただろう。磔刑像の代わりにてるてる坊主みたいなのがシンボルになっていただろうか。
22日 ![[id]](/img/id.png)
スラッシュドットジャパンでA4紙で折るCDケースというのが話題になっていて、さっそく折ってみたところ (作り方)、なかなか具合が良い。が、結構折るのが難しい。
折り紙続きで今度は、"Cones, Curves, Shells, Towers: He Made Paper Jump to Life" という N.Y. Times の記事を発見。こちらはハフマン符号にその名を残す Dr. Huffman が創作した、曲線折りを用いた折り紙 “Computational Origami” についてのもの。記事に載っている作品の写真を見れば分るが、その造形はまさに数学的な美しさで、なんだか Mathmatica で計算した曲面図を見るようだ。
この曲線の折り目はどうやってつけるのだろう。おそらくは目印の線を引くなり印刷するなりしているのだとは思うが、もしかしたらうまく力学的制約をかけて補助線なしで折る方法があるのかもしれない。
27日 ![[id]](/img/id.png)
都内のとある店で、いまどき Bt878A を使ったビデオキャプチャボードを発見、思わず2枚購入。もっと買うかも。SAA713x の Linux用 ドライバはいまひとつ不調というか、タフさが足りないのだ。色は確かに綺麗というかマシなのだが。
28日 ![[id]](/img/id.png)
今日から、原宿 YM SQUARE 前 (GAPビル隣) で、「ペリエメディアアート」と題して、屋外での EffecTV エンジンを転用した展示が始まっている。正直、技術的にたいしたことはまったくやっていないので、あまり期待しないように。
ところで、今日たぶん生まれて初めて、原宿竹下通りを通った。平日の午前11時という時間のせいか、随分と閑散としていた。本当にこんな何もない通りにわんさか人が集まるの?
夜中にジンジャエールが欲しくなり、あちこちのコンビニを探して回ったのだが、まったく見付からない。そんなに売れてないのか? 結局コカコーラの自動販売機でやっとこ 350ml 缶を見付けるまで 30分くらい夜の街を徘徊した。
29日 ![[id]](/img/id.png)
Orbient が入っているビルの B1 に新設される「Lounge O」に行ってくる。フロアに設置される“Media Art Jockey”ブースの設営の手伝いなのだが、「メディアアートジョッキー」なる役職が何を意味するかは、僕にはわかりません。
明日が内輪のオープニングパーティーなのだが、かなり突貫工事中でした。