2006年9月の小ネタ

1日 [id]

覗き込み防止フィルタをつけたノート PC を電車内で使っていたら、見えないことがかえって好奇心をあおるらしく、隣に座っていたガキんちょがしきりに覗き込んでくる。ま、これくらいいたずらっ気がある方がかわいいもんですが、困ることは困るので、頭をハタいて追い返してやった。その隣に座っていた母親はどう反応していいか困っていたようだけど。

3日 [id]

「大人のかき氷研究会」というのを自宅で開催した。

その微妙に恥ずかしい名前のついた代物は、要は普通にかいた氷に、シロップをかけるかわりにリキュール類をかけて食そうというものである。以前たまたま大学の学生室に、手回しのかき氷機と、カクテルパーティーで使ったリキュールが置いてあったので、試しにかけてみたら思いの他うまかったので、いつかちゃんと試そうと思っていたのを、もう夏も終わりというこの時期にあえてやってみた。

用意したリキュール類。奥に写っているのはハーブコーディアル。

まぁやってみたといったところで、氷をかいてリキュールを片端から試すだけだけど。これがですね、ものによってはなかなかうまいです。よくあるかき氷シロップって、いちごとかメロンとかいうけど果物の味はしないじゃないですか。でもこちらはまがりなりにもちゃんと味はするし、香りもいいし。

うまかったのは、アプリコットブランデーやマンゴーリキュール。意外にもカシスリキュールはあまりうまくなかった。甘さが足りないから、シロップで補えばいいのかな。あと、ハーブコーディアルのジンジャーが、意外な伏兵でうまかった。一方で、ベイリーズやモーツァルトはまずかった。

さらに、前日からの仕込みでコーヒーや紅茶を凍らせたものを用意しこれをかいてみたのだが、コーヒーの方はなかなか香りよろしく、牛乳をかけるとオツであった。が、これなんてフラペチーノ? という結果に。

…さて、この余ったリキュールどもはどうすればいいんでしょうか。

6日 [id]

Keith Schofield の面白ビデオ2本:

Wintergreen の “When I Wake Up” のプロモビデオ。なのだけど、ストーリーは歌とまったく関係ない。昔 ATARI が E.T. を題材としたゲームを作ったもののまったく売れず、返品されたカートリッジは砂漠に埋められた。それを…というお話。最後のシーンは、そういえば日本でも「燃えろ!!プロ野球」のカートリッジを集めまくっていた人がいたなぁ、なんてことを思い起こさせられる。

DJ Format の “3 Feet Deep” のプロモビデオ。いいなぁこういうセンス。ハムスターって何だよ!

こういうビデオ作ってみたいです。

7日 [id]

え、ここで寝ちゃダメなの?
すっかり焼けちゃったよ

10日 [id]

新国立劇場で、奥秀太郎演出の「TAPMAN x PIANOMAN x MOVIEMAN」。冒頭の、タイプライターの映像にあわせたタップという演出がいきなり面白かった。途中のアニメーションもなかなか洗練されていた。

江津さんや古屋さんが加わるようになってから奥の映像はだいぶメジャーな市場に出せるものになってきたような気がする。この三人の誰一人とってもそれぞれ凄く尖っているんだけど。

TAPMAN シリーズはこれで終了だそうで、ちょっと残念。「EFFECTMAN」とかで加わりたかったなぁ。

11日 [id]

今日から研究室合宿で沖縄、というのをあやうく忘れるところだった。集合時間にちょっと遅刻したもののなんとか合流。

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久しぶりの沖縄空港は、だいぶ様子が変わったような気がする。前に来たときは少なくともモノレールはなかったはずだ。

沖縄では「二千円札を流通させよう」運動があるらしい。

12日 [id]

今日は名護へ移動。その途中、オリオンビールの工場見学に立ち寄ってきたのだけど、試飲は一杯しかないし、今ひとつ面白味のない見学だったなぁ。

その後は、これもまた前に来た時には無かった、美ら海水族館へ。評判の大水槽はたしかに凄かったけど、前に海遊館で似たようなものを見ていたせいか、さほどの驚きはなかった。いずれにせよ、これだけの規模の水槽を可能にしたアクリル成形および接着加工の技術は、凄いよなぁ。

13日 [id]

瀬底島へ移動して、瀬底ビーチで遊ぶ。ここは非常に素晴しい!!湘南とかでありがちな余計な施設がなく、海も浜も綺麗。適度に空いていて気持ちがいい。あまり長時間はいられなかったけど、久しぶりに海で泳いだ。ちょっと溺れかけたけど。その後、本土へ帰り、明日からの用事に備える。

14日 [id]

出張の書類などを慌てて提出した後、明日からのエンタテインメントコンピューティングの準備で会場入り。が、準備に気を取られて、教員会議があるのを忘れていた。いつも以上に出席圧力が高まっていたのに、やばいなー。

15日 [id]

今日からエンタテインメントコンピューティング2006。今年は運営委員になっているのに加え、自分の仕事もいっぱい貯め込んでいてしまったので、発表を見る時間はまったくといっていい程取れなかった。

16日 [id]

EC2006 二日目。今日は懇親会と並行して会場では dorkbot Tokyo が開催された。運営委員の中では当初本気とも冗談ともつかない感じで dorkbot 誘致の話が始まったのが、いつの間にかおおごとに(主に日本科学未来館での実施という点において) なっていたこの企画。セッション中にリハーサルで大音量を出されたりとかまぁいろいろあった訳ですが、なんとか無事終了したし、内容も無茶苦茶面白かったので、企画は成功だったと思います。日本版 Make の編集者に飛び入りで宣伝してもらったり、人をつなぐイベントとしてもうまくいったと思っています。もっとも、大学のセンセイの目を白黒させられれば面白いね、という企画意図もあったのですが、気がつけば会場に残っていたセンセイは「いつものメンバー」という奴でした。

17日 [id]

今日の目玉は羽生善治三冠の講演と、その後はぜんじろう(吉本興業)による講演+漫才。

羽生三冠の講演の最後で、「将棋というゲームのエンタテインメント性もさることながら、プロ棋士という存在そのもののエンタテインメント性についてどのようなことを考えているか」という質問をしてみた。羽生三冠応えて曰く、「松井のホームランは、誰が見てもホームランってわかるんだけど、将棋の場合、それがすごく分かりにくい。その辺をどうにかするのが問題だと思っています。」

あいかわらずこの人の言葉は明確でわかりやすい。講演を数多くこなして身につけたものでもあるだろうが、自分の考えていることを語るのがうまい人なんだなと思う。

ぜんじろうの講演は、NEC の「パペロ」を使った、ロボットとの漫才について。ちなみにぜんじろう氏は実はこの学会に普通に一般投稿者として論文を投稿してきていて、それがわかったときはプログラム委員がかなり沸いたのだけど、種々の事情を鑑みて招待講演としてお願いすることとなったのだった。多分本人としても、普通に論文を出して普通に発表してみたい、という思惑があったのではないか。発表者リストを眺めていて途中にいきなり「ぜんじろう」とかあったら絶対面白いよね。できればプログラム委員としてはこの洒落は成立させたかった。

19日 [id]

今日から ICEC 2006 に出席のため、ケンブリッジへ向かう。今回は帰りにブリュッセルに寄るため、British Airways でロンドン経由のフライトにせざるをえなかった。が、BA のチェックインカウンターが大行列で、これあるを見越して搭乗2時間半前に到着したにも関わらず、チェックインが終わったのは搭乗まで1時間を切った頃だった。この行列に並びながら、普段使いの KLM でアムステルダムへ行き、そこから easyJet でイギリスに入るという手もあった事に気がついた。 BA のエコノミー席はヘッドレストの設計が微妙で、若干寝辛い。さらに映画が一斉放送方式な上に番組のバリエーションが少ないのが寂しい。が、時差ボケ調節のために前日ほぼ徹夜で臨んでいるので(論文の手直しをしていたのだけど)、さっさと寝てしまった訳ではあるが。

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ヒースロー空港に無事到着。しかしそこからケンブリッジに行くのにちょっと手間どった。パディントンまでは Heathrow Express ですぐだったものの、そこからケンブリッジへ直接行けないとは知らず、駅構内をうろうろしてしまった。しかも案内所で「“King’s Cross” まで行け」と言われたのを “Kingston” と聞き間違え、あやうくとんでもないところまで行くところだった。ケンブリッジに着いたのは夜7時半くらいだった。街中で偶然、はこだて未来大の松原先生がスーツケースを引いて歩いているところに遭遇。チェックインに付き合った後、一緒に飯を喰いにパブへ。ビール安い!飯高い!

20日 [id]

朝、ICEC の会場で学生さん達がいるのを発見。「よく無事に来られれたね」と声をかけてそのまま放置。子は谷に突き落とさねば。

昼飯は敷地内に設営されたテント内で会議参加者達と。しかし思った以上に日本人参加者が多く、気がつくと同じテーブルには日本人ばかり。学生さん達には「今日の夕飯から日本人との同席禁止」と命令。英語での自己紹介から話題の振り方まで、やっぱり現場で覚えないとね。僕も学生の頃にはこうやって指導されたものだ。

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ケンブリッジに来たからには、フットライツを観にいかにゃならんよな、と公式ページを見てみたら、 9月一杯はケンブリッジでの公演はないようだ。Spamalot も10月からだし…。ツイてないなぁ。

21日 [id]

学生さんの発表もつつがなく終了。これで肩の荷が降りた。

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明日の夕方にアムステルダムで、インタフェース部分で僕が関わったインスタレーションのオープニングがあるとの知らせが急遽届いた。明日はヒースローからブリュッセルに夜飛ぶ便に乗る予定だったので便を変更しようとしたのだけど、最初に British Airways に電話したら「インターネットでやってくれ」と言われる。次に British Airways のページで手続きをしようとしたら、「券を買った代理店に電話してくれ」と言われる。しょうがないので H.I.S. のロンドン代理店に電話すると、「国内で買った券についてはこちらではどうしようもない。British Airways に直接連絡してくれ」と言われる。おお、たらい回しだ。で、再度 BA に電話するも結局同じループを再び辿ったので、明日空港のカウンターで直接交渉することにした。

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バンケットでは、これといった企画もなく、バンド演奏があるのみだったが、ダンスナンバーになってもこれといって盛り上がるでもなく、非常に寒い雰囲気に。「これはマズい!」と立ち上がったら、同じ席にいたオランダからの学生も同時に立ったので、「よし、一緒に踊ろう!」とステージの前に行って踊っていたら、次第に他の参加者も加わってきて、やっと温かい空気に。運営委員の人もホッとした表情で踊りに加わってきた。

で、後で件の学生に「あの時踊りに行って良かったねぇ」と言ったら、「いや、あの時はあまりにもつまらないから外に出ようと思って立ったんだよね」だとさ。

22日 [id]

朝早くにヒースローへ移動し、BA のカウンターへ。昼にブリュッセルへ飛ぶ便へ変更してもらう。ついでに「こういう場合どうするのが正しいの?」と聞いたら、「基本的には代理店を通してもらうのが確実」とのこと。本当かなぁ。

で、ブリュッセルに午後3時頃着くも、アムステルダム行きの Thalys に飛び乗ってもオープニングには間に合わず、帰ってこれるかどうかも怪しいことがわかったので、出席はあきらめる。あきらめたとなれば後はブリュッセルの夜を楽しむだけだ。さっそく街中に出てパブへ。Leffe や Grimbergen が樽で飲め、しかも安いとあってどんどん飲む。いやー、いい国だ。

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日本ではあまりニュースになっていませんが、"Top Gear" という BBC の名物車番組のプレゼンターの一人、 Richard Hammon が、番組の収録でジェット推進の車を運転中に事故にあい、かなり危険な状態に陥っています。

で、事故直後は BBC はずっとこのニュースについて、隙をみては進捗について一報を流したりテロップにはさんだりしています。翌朝はどの新聞も一面で取り上げています。

すごい人気番組なんですね。

ちなみに Top Gear のページから普段どんな番組をやっているか、映像を見ることができますが、一見普通のものから無茶苦茶なものまで、芸風の幅が広いです。スイミングプールのテープカットで車ごとプールにつっこんだり、サッカーをしたり、さすがはイギリスという感じ。

23日 [id]

今日は打ち合わせ。日本からベルギーへ出向で来ている方と、ブリュッセル市内をぶらついたりパブに入ったりしながら、仕事の話。 Delirium Cafe という、2000種以上のビールが飲めるパブへ行ってみたら、むかいに噂の「小便少女」があり、ひっきりなしに団体観光客が来ていた。

ピンクの象は Delirium のシンボル。アルコールがきつくて幻覚が見えるくらい酔うから、という意味だそうで。
檻の中というのがまたなんとも変。
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ホテルに帰ると、ロビーにやっぱりバーがあり、ビールが飲めてしまう。たまらんものがありますなぁ。

24日 [id]

帰国の日。ブリュッセルの空港に行くと、やはりそこにも Leffe が樽で飲めるバーがあるので、名残りの一杯を楽しむ。お土産で買っていきたいところだが、ヒースロー空港での乗り継ぎで取り上げられてしまうのは確実なので、泣く泣く我慢。

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パックマンを使ったロトくじ。どういう仕組のものかは確かめそこなった。
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さてそのヒースロー空港では乗り継ぎに1時間程度の時間があったのだが、ブリュッセルからの便が到着するのが Terminal 4、日本行きの便が出るのが Terminal 1 と、別の建物になっていた。建物間の移動でまず大行列。そして Terminal 1 の入り口でまた行列。あっという間に1時間消費してしまった。各行列において、「時間がないから先へ行かせてくれ!」と言ってどんどんショートカットしていったのだけど、それでも最終的には予定時刻を20分ほど超過してしまった。もちろん、チェックイン済みだったのである程度までは待ってくれる訳なのだけど、一応儀礼的に 搭乗口までは走っていったら「よくやった!」と誉められた。

おかしかったのは、途中から「先へ行かせてくれ!」と言う度に後から「私も (“Me too.")」「私も」という声が聞こえてきたこと。同じ便に乗る人らしかったが、それまではノンビリ待ってたんかおのれらは…。

25日 [id]

無事成田帰着。いったん家に帰ったのち、大学へ出勤。本当は今日一日は出勤しなくてもいいのだが、今日提出の書類があったので、エコノミークラスの席でこわばった足をほぐしがてら顔を出すことにした。時差ボケはほとんどないものの、さすがに疲れた。

28日 [id]

8 BIT: a documentary about art and video games” なるドキュメンタリー映画が、MoMA で上映されるらしい。気になるー。