2003年11月の小ネタ

1日 [id]

ワークショップのプレゼン資料用に、昔の FM-TOWNS 用ソフト「おもしろTV」 を段ボール箱の山の中から探しだそうとしたのだが、外箱は見付かったものの、 肝心のディスクとマニュアルが見付からない。どういう荷作りをしたんだ俺は。

ちなみに「おもしろTV」とは、EffecTV の元祖のようなソフトウェアで、 1991年に富士通大分ソフトウェアラボラトリから発売されたもの。 FM-TOWNS に「ビデオカード」というビデオキャプチャ用の拡張カードを差して使う、 リアルタイム動画像処理のソフトウェアで、EffecTV はこのソフトにもろに影響されています。名前とか。

2日 [id]

KLMにて、アムステルダム経由でノルウェーはベルゲン(Bergen)へ。 今日からしばらくヨーロッパ時間でお送りいたします。

成田で手持ちの金の一部をノルウェークローネに交換しておいたのだが、 アムステルダムはスキポール空港での待ち時間で、ユーロがないとコーヒーも飲めないという事に気がつき、 ユーロ2千円分を購入。かっこ悪ー。

ノルウェーは、想像していた程には寒くなかった。が、小雨が冷たい。 ノルウェー人の友人に貰ったノルウェー製の手袋はさすがにあったかい。

3日 [id]

目覚しもかけていないのに、朝8時かっきりに目が覚めた。ここしばらく生活習慣が無茶苦茶だったので、 えらく新鮮な気持ちになれる。

今日から、BEKというコンピューター系の芸術研究機関の主催で、 "p1k53l" というワークショップが1週間に渡って開催される。 そのワークショップに招待されたのでこうしてはるばるノルウェーに来ている訳です。 初日の今日は自己紹介と、今後の会議の流れについての確認。ワークショップの参加者は、 様々な形で、それぞれリアルタイム動画像処理のソフトウェアを独自に作っていて、 今回のワークショップではその相互接続のための機構について話し合う事になっている。

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夜は近くのラウンジに会場を移して、「Revolution OS」の上映会。 このワークショップではフリーソフトウェアないしオープンソースソフトウェアについての啓蒙もポイントの一つらしい。 映画の後は Salsaman による LiVES を使ったショウ。

4日 [id]

今日は各自のソフトウェアについてのプレゼンテーション。 ぶっつけでの英語口頭発表で神経を擦り減らす。EffecTV は基本的にたいした機能らしい機能はないので、 あまり説明する事ない。かわりに開発の歴史と使用形態についてのトークが中心。 他のみんなは機能説明で喋る事がいっぱいあっていいなぁ。

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夜は「The Code」の上映会 + Jaromil による「Dyne:bolic」についてのトークと実演。

5日 [id]

会議らしい会議は以降開かれず、 散発的に関心のある人間が集まって相互接続フレームワークの設計について話し合う。

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夜はPD/PDPのチームによるショウ。

[BULT(Yves + Tom)] [Carlo and Artem]
右の写真で正座しているのはCarlo(左)とArtem(右)。Carloはイタリア人のフリーエンジニアで、 数ヵ国語をこなし、合気道の道場に通うナイスガイ。

その後、突発で veejay チームがVJ。Nielsが「ラップトップを貸してくれ」 といって、僕のX23を veejay の制御用に持っていってしまった。

[VeeJay crew]
VeeJayのメンバー。手前から Niels, Matthijs, Dursun。

6日 [id]

ワークショップ期間中、毎度の食事はBEKの隣にある芸術学校 KHIB の食堂を使っている。 食堂といっても20人くらいで満席になるような大きさで、台所を使って学生らが各自で料理するようなところ。 今回は KHIB にインターンで来ている学生らがボランティアで料理してくれているのだ。

で、今晩の食事は、ワークショップの参加者である Pedro が腕をふるう事になった。 こういうワークショップの運営は楽しいね。僕も日本から醤油やみりんを持ってくれば良かった。

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今晩のトークは、Free Software Foundation の Janet Casey による、 Free Software Foundation's Directory of Free Software というプロジェクトについての講演。その後、私も自身の最近の研究について、ちょっとだけ喋らせてもらった。

トークの後は、スペインからやって来た VJ グループ「Skeezo」 と Rama の共演。


[DJs]
今日のDJは BEK の Marieke。右に写っているのは KHIB のインターンで、 ワークショップ期間中食事の面倒を見てくれた女性。(名前忘れた。ゴメン!)

7日 [id]

今日の夕飯は Jaromil がピザを作ってくれた。イタリア人が作ると至極うまそうに見える。実際うまかった。

今晩のパフォーマンスは、Amy Alexander (Ubergeek) による CyberSpaceLand。 銀色のコスチュームに身を包み、首からCD-Rを下げ、 ワイヤレスキーボードと加速度センサマウスでソフトウェアを操作する様はコメントの付けようがない。 中身も外見も過剰なまでに geek な訳ですが、その割には Windows 上で Cygwin 使って開発しているのが謎と言えば謎だ。

パフォーマンスの内容は、キーボードで適宜検索キーワードを入力すると、 Googleで検索して得た該当文をそれらしく加工して表示するというもの。 映像表現は昔のナムコフォントみたいな文字を使っていたり、 文字列がインベーダーのように襲ってきたりとなかなかにサイバーな感じなのだが、 始終マウスとお尻をふりふりしている Amy にどうしても目が行ってしまう。途中、 参加者からのリクエストで検索したフレーズが 0 hit で何も表示されなくなり、 その直後 Amy が入力したフレーズが "It's an identity crisis!" だったのがやたらおかしかった。

Amy の後は Martin Howse による "ap02" のインスタレーションに続き、 本ワークショップの主催者である Gisle による MoB を使った VJ。 前者は基本的には音響生成のためのもの。後者はマシンの不調の前、不発。


[Sake tasting party]
日本土産の酒で "sake tasting party"

8日 [id]

[Dinner!]
今日のご飯はグラタンでした。

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[PureBERGER]

今日のパフォーマンスの第一弾は "PURE/BERGER"。 PD/GEM を使った、リアルタイムでの映像生成システムが特徴。音・映像ともに非常に印象的かつ質が高かった。 ワークショップ期間のパフォーマンスの中ではダントツ。

その後は veejay による VJ パフォーマンス。こちらは元気いっぱいのフレッシュな VJ。

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パフォーマンスが終わる頃に、月蝕が始まった。ここベルゲンではほぼ皆既月蝕となり、 雰囲気がおおいに盛り上がった。月が欠けて明るさを失うに従って、今まで見えなかった星々が見えてくるようになる。 笑ってしまったのは、ちょうど月蝕中に何かを落したとかで道路にはいつくばって探し物をしている人々がいた事。 古典的だなぁおい。

9日 [id]

長かったワークショップも今日で最後。今日帰国する連中も多く、非常にゆるい雰囲気で進行中。


BEK の Ellen と、その子供の Linus。紙飛行機を折って渡すとすぐに元に戻そうとするし、 家ではリモコンをいくつも壊しているとかで、素質充分。

[No User No Cry]

ワークショップ公式ソング "No User No Cry" レコーディング風景。


[VJ battle]

夜はみんなで VJ ジャムセッション。EffecTVはダンスフロアで展開。

最後に、昼間に録音した "No User No Cry" を流してお開き。

10日 [id]

今日でベルゲンに別れを告げ、アムステルダムへ移動。同じ便で移動する参加者が計4人いたので、 みんなで空港へ移動。結局その全員と後日再会する事になるのだが。

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今日からは、アムステルダムのWaag Societyにお世話になります。

[Waag Society] [In de Waag]
Waag Societyのオフィスは2・3階。1階にはカフェが入っていて、右がその写真。

400年前の建物を改装したもので、元々は公開外科手術をしていたところなのだとか。 外科手術というよりかは腑分けと言った方が正しいだろうか。 幸い宿泊先のゲストハウスはこことは違う建物にありました。

11日 [id]

[Waag Hall]
3階のメインホール。ここで昔は公開腑分けショーをやっていた訳だ。

今日はWaag Society主催でのワークショップ。 こないだまでベルゲンで顔を会わせていた連中の半分近くがまたしてもここに集合する結果となった。 アムステルダム在住の芸術家を交えての、リアルタイム映像効果生成についての議論となった。 すいません、この時の自分の喋りは、しっちゃかめっちゃかでした。この9日間、ずっと英語で喋り倒していたので、 英語ポイントを使い尽してしまったというか、もう駄目々々。英語で会話している間は、 脳の活動量の大半を英語応答処理に費してしまうので、物事をうまく考えられないらしい。

12日 [id]

長かったこの巡業も、今日でおしまい。アムステルダム市内をふらっと散策してから、帰国の途へ。

13日 [id]

帰りの機内であまり寝られず、時差ボケ調整に失敗。朝8時に成田に到着した時点で、眠さMAX。

14日 [id]

時差ボケと旅の疲れと寝不足でフラフラですが、土産ものの整理。今回のヒットは何といってもコレ。

[Geisha package and rice pudding]

右に写っている料理は "grotris (英語ではrice pudding または milk rice)" と呼ばれるもので、米を牛乳で炊いて粥のようにしたもの。 ちょっとバターを入れ、シナモンシュガーやジャムといっしょにいただくデザートである。 ワークショップ中にこの料理が出て、僕一人「なんじゃこりゃー!!」と大騒ぎしていたのだが、 そのパッケージ(左)を見て再度「なんじゃこりゃー!!」。ちなみに「Geisha」の中身は単なる生米。 とはいえ土産としてはなかなかオイシイので購入してきてしまった。

もう一つはこちら。

[Norwegian ladle]

どこから見ても人形付きしゃもじなのだが、店員さんに確認したところ、粥用の匙なんだそうな。 先程の Geisha と相性が良いのでついでに買ってきてしまった。

15日 [id]

フラフラ継続中のまま、世田谷美術館で開催されている奥秀太郎ワークショップに参加。 「エフェクト」担当としてクレジットされているのだが、何をするのかは僕自身特に伝えられていない。 結局いつもと同様、映像作りにささやかに参加する事となる。ワークショップ参加者にEffecTVの画面を見せ、 これを使って面白い表現をさせた後、イフェクト抜きで観賞という手順は昔から何度か試みていたもの。 ワークショップという場にマッチしていて良かった。

21日 [id]

映画「リーグオブレジェンド (原題: The League of Extraordinary Gentlemen)」。 もうちょっとなんとかならなかったんかコレ…。暗さが足りないというか。秘密兵器も少ない!! が、帰ってからパンフレットを読んで、ミナが鏡に写らないという描写があった事に気がつき、 これにはまいった。

22日 [id]

先週と同じく、奥秀太郎のワークショップにスタッフとして参加。 遅刻してすいません。その後の「日本の裸族」の初日イベントには顔を出せず。

23日 [id]

今年も「OUISS!(お蔵入りユーザーインターフェース救済シンポジウム)」 は開催される事になりました。WISSの参加受付はもう終了してしまいましたが、 皆様の発表をお待ち申し上げております。

昨年のOUISS発表者の方からは「社内で再び注目されるようになった」「研究再開の目途がついた」 等の喜びの声が多数 − 2件 − 寄せられております。主催者としてこれほど嬉しいお言葉はありません。

27日 [id]

8月から限定発売になっていた「ケロッグ玄米フレーク抹茶」というのを、 近所のスーパーで見付けたので買ってきたんですよ。もともと玄米フレーク好きだし、抹茶味も嫌いではないから、 ちょっといいかな、と思って。しかしですね、この


パッケージ写真と現物を見てくださいよ。どう見ても青カビが生えているようにしか見えませんね。 で、牛乳をかければ少しはマシになるかな、という淡い期待もあったんですが、

なんだかドブ川から拾ってきたようです。食べてみればうまいんですが、 どう考えてもこの見た目は大失敗なのではないかと思います。そろそろ店頭から消えつつあるようなので、 試すなら早いうちにどうぞ。