2006年1月の小ネタ
1日
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
今年は東京で年越しを迎えました。最初の NHK ニュースを観た後、そのまま勢いで 「新春いきなり生放送 年の始めはさだまさし」 を観てしまいましたが、これが面白かった。ラジオでのトーク番組形式の番組だったんだけど、 テーブルに構成作家と音効が同席し、テロップすら手書きの紙で代用するという演出。 番組中では「予算がないから」と連呼していたが、 紅白・ゆく年くる年の後で人手を確保する余裕が無かったという事情もあるのかもしれません。 それにしても、局スタッフがどしどし画面に登場してくるは、 構成作家のみならず音効さんまでトークに参加するは、凄い進行だった。
3日
昨年末に第九をあちこちで耳にしていてふと思いついたネタ。
「般若心経を、『歓喜の歌』の節で歌う」
やってみたら、最初のうちは割とうまくハマる。
歓喜の歌(独語) | 般若心経 |
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Freude, schöner Götterfunken Tochter aus Elysium | 観自在菩薩 行深 般若波羅蜜多時 |
Wir betreten feuertrunken, Himmlische, dein Heiligtum! | 照見五蘊皆空 度一切苦厄 舎利子 |
ちゃんと脚韻も踏んでるし。後半できれば "Deine Zauber binden wieder, Was die Mode streng geteilt," の部分に 「羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶」がかぶると面白かったのだが、長さが合わない。
6日
こないだ買った「メタルギアソリッド3 SUBSISTENCE」をちょぼちょぼとやってます。 もともとは 2004年末に発売されたもののバージョンアップ版。 どうせしばらくしたら出るだろうと思っていたので待っていたのだった。 このシリーズ、回を重ねる度にどんどん面白くなくなっていくような気が。 オープニングタイトルでやっている「007ごっこ」ではあまりの映像センスの無さにいきなりがっかり。 その後も「〜ソリッド」の頃から顕著だったセリフ回しの下手さにどんどんやる気を削がれていく。 お陰で一日30分も続けられない。ゲーム自体も目玉である迷彩の選択やサバイバル(といっても食糧を現地調達するために動植物を狩るというだけ。今までと何の違いが?)にしたところで、 別に、ねぇ?
7日
ここしばらく片手間にずっと準備を重ねていた情報サイトを公開します。
「表現のためのオープンソースソフトウェア」という名前の Wiki サイトを起ち上げました。 アート方面やデザイン分野などでもオープンソースソフトウェアを使う機会が増えてきたので、 こうした作品製作の分野に特化した情報収集の場とするためのものです。 多くのソフトウェアディレクトリサービスなどではおおざっぱな紹介や使い方の説明などが得られますが、 実際に作品を製作するのにどう使えるのか、 あるいは使いにくいのか、といった、現場に則した情報を共有することを狙っています。 また国内のオープンソースソフトウェア関連のコミュニティだとこうした分野が手薄だと常々感じていたので、 そうした状況を打開することができればと考えています。
興味のある方は是非掲載記事を眺めて、さらにアカウントを取って書き込んでいただければと思います。
10日
「Mind Hacks: 実験で知る脳と心のシステム」 (amazon) を読んでますが、前評判通り面白い。主に認知のシステムについて、 自分でも手軽にできる簡単な実験を通してそのメカニズムを推測していく、という内容。 認知のメカニズムを解明していく上で、人間の脳をカパッと開けて中身を見て調べる訳には行かないし、 開けたところでそう簡単に動作を把握できるものでもない。 それでもその機構を調べるために、脳を相手に様々な「ハッキング」を施して、 その挙動から少しづつメカニズムを推測していくという面白さを提示したのが、 本書の優れたところであろう。これほど「ハッキング」という言葉がピッタリと当てはまる科学分野もそうはあるまい。
15日
NHK の大相撲放送、今日の解説はなんとデーモン小暮だった。アナウンサーとのやり取りがのっけから面白く、
アナ「あの、わたくし初めて知ったんですが、『デーモン小暮閣下』までがお名前なんですね。 ですから『デーモンさん』ではなく『デーモン小暮閣下さん』と本来ならお呼びするべきなんですが。」
デーモン小暮「いやまぁあの、自分では呼ばないんですけどね」
それにしても閣下は相撲に大変詳しいので、なかなか面白い実況になっていた。
17日
「メタルギアソリッド3」クリアしました。例によって終盤に怒涛の説明セリフと陰謀に次ぐ陰謀。その内容もガタガタ。 ゲームは面白いんだけどねぇ…。「銃器考証」とか「軍事アドバイザー」がスタッフクレジットに見られるが、 「日本語考証」とか「シナリオアドバイザー」が必要じゃないでしょうか、小島組には。
それはともかく、オンラインバトル面白そうだなー。
21日
エンタの神様で桜塚やっくんのネタで「128×128」を客の女の子に暗算させるというのをやっていた。 もちろん答えられず、その様子に対しツッコミをする(させる)のだが、 もしその女の子がソフトウェアエンジニアだったら、すぐに答えられちゃっただろうなぁ。 そうなったらどんな進行になっていただろう。やっくんもプロだからうまく応えるだろうけど、 ちょっとその様子を見てみたい。
22日
"False perspective" William Hogarth, 1753
Image from Brown Univesity's "The Modernist Journals Project"
テレビ東京「美の巨人たち」の、 ホガースの回を見損ねた。 そのホガース (William Hogarth) の有名な絵に、"False perspective"(左図) というのがある。トリックアートの開祖みたいな絵で、これだけ観るとホガースという人はこうした騙し絵を楽しんで描いていた人であるかのように思えてしまうのだが、 実はこの絵は "Dr Brook Taylor's method of perspective made easy" (1765) という、遠近法の技術解説書の扉絵のために描かれたものであり、 「ちゃんと遠近法の基礎を学ばないと、この絵のように無茶苦茶なものを描いてしまいますよ!」という説教と警告が込められているのだそうだ。 元々風刺画家でもあるホガースとしては、これも新聞のひとコマ漫画と同じ、 にわか絵師へ釘をさすつもりで描いていた訳だ。これを知ったときはなんというか裏切られたような気分でしたね (こっちが勝手に思い込んでいただけだけど)。 ホガース、君にはガッカリだ!
といったことは番組では取り上げられていなかったようですが、番組のページを見ていくとこれはこれで、
彼の面白さが伝わってくる。反骨精神と冷徹な観察眼、黙っていられない熱血漢的気質がうかがえます。あーやっぱり録画しときゃよかった。次にイギリスに行く機会があったら一通り観てきたい。
27日
Google が Web ページのキャッシュを保持し公開しているのは合法であるという判決がネバダ州地裁で出たようです。 それを伝える EFF の記事。 判決の要旨では、四つの観点から Google キャッシュの合法性が論じられている。
- キャッシュの提供による直接の権利侵害はない。自動化された、意識的に操作されていない処理によるものだから。
- 収集対象となるページで明示的に収集行為を拒否しない限りは、暗黙的に収集を了解したものと見做される。
- Google キャッシュは "fair use" だ。
- Google キャッシュは DMCA の 512条(b) で規定されるキャッシュ保持の免責条項に沿っている。
2番目はちょっと気になるなぁ。なお、EFF のサイトに判決文 (PDF) もあるので、興味のある人は各自あたってみるとよいだろう。
28日
そういえばちょっと前に徹夜明けに、風呂に入ったんですよ。あまりにも寒かったんで、 はやく体を暖めたくて。で、ここしばらく、クナイプバスソルトのトライアルセットという、 何種類かのフレーバーがセットになっている奴を片端から使っていたんですが、 「体が暖まる」とかそういった効能書きのが多いんで、よっしゃとばかりに袋も見ずに風呂に投入してしまいました。 が、なんかお湯が青色に染まってしまいました。え…なんか暖まりそうな色じゃないよこれ。 慌てて袋を確認してみたら、「ミントの香り〜ミントの香りと冷涼感でクールにリフレッシュ」と。
しょうがないんでお湯につかりましたけど、お湯の温度は変わらない筈なのに、 なんとも寒々しい思いをしましたよ。
ところで最近になってこのページの更新情報を Atom で配布するようにしていますが、 受け取った Atom が原因でうまく見られないなどの不具合があったらご連絡ください。 実は各記事の更新時間は、デタラメな値を返しているのです (その日の23時59分59秒)。 この「小ネタ」は手元のエディタで書いているのですが、わざわざ更新時間を記録するのも面倒なもので。