ビデオゲームの部屋:ARCHON (Freefall, 1983)

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画面は PC-8801mkII 版

チェス型の戦略ゲームだがアクションゲームでもある「ARCHON」。このゲーム、 「M.U.L.E.」と同じく1983年に Electronic Arts から販売されていて、 日本では両方とも BPS によって移植版が販売されている。

初めて ARCHON を見たのは確か小学生の頃だったかと思うが、 店頭デモであの素晴らしいタイトル音楽が突然背後から流れてきて、その音楽と幻想的なグラフィック、 盤面上を動き回る怪物達に魅せられて、PC-8801mkII の画面を喰いいるように見つめていた記憶がある。 実際に遊んだのはそれから数年後だったが、アクションゲームが苦手だったので面白いとはあまり思わなかったような気がする。

ゲームは、Light side と Dark side に分れて二人でプレイする。それぞれ18体の駒を持っていて、 盤面上で闘いを繰り広げながら、相手を全滅させるか、盤面上の五カ所のパワーポイントに手駒を置けば勝利となる。 両陣営の駒が同じマスに入ると、画面はコンバットアリーナへと移動し、 そこではお互いに駒をリアルタイムに動かして攻撃しあう、アクションゲームとなる。 ここで勝った方がそのマスを占拠するのだ。

このゲームのデザインの面白い点はいろいろあるのだが、一つには地形効果がある。 全てのマスは白・黒・灰色のどれかに塗られている。これはコンバットアリーナにおいて効果が表れる。 白色のマスでは Light side に有利に、黒色のマスでは Dark side に有利に働くのだ。 では灰色のマスではどうかというと、実はこのマス周期的に色が白と黒の間で変化するのである。 白色に近い色になった時は Light side 有利に、反対の時は Dark side 有利になる。その為、 自陣に有利な色の時にそのマスを占拠しても、数ターン後には不利な条件を迎えなければならなくなる。 このあたりの駆け引きが面白さを増している。

また、ゲームの要素として他には呪文が存在していて、Elemental を召喚したり、 敵駒の移動を封じたりする事ができる(各呪文は1ゲームに1回しか使えないが)。中には、 前述の灰色マスの色の変化方向を逆転させる呪文もあったりする。

他に面白いのは、Light side と Dark side では、使えるコマの能力が違っている事だ。 Dark side のゴブリンと Light side のナイト、同じくマンティコアとアーチャーのようにほぼ同じ能力のコマもあるが、 Dark side のバンシーは、Light side のバルキリーに相当する筈なのに、 バンシーは自分のすぐ周りしか攻撃できないのにバルキリーは弾を撃てる。 Dark side にはシェイプシフターという、対戦相手と同じ駒に変身できる駒があり、 Light side には攻撃中は無敵のフェニックスがいる、などなど。 一般的には Dark side の方が若干弱いとされている。

ところで、僕はこのゲームのアクションシーンがとても苦手なのだが、 結構「コンピューター相手だとゴブリンだけで全部倒せる」とか言ってる人が多いんですが、 本当にそんな事できるの?? コンピューターのあの動き、まったく予測できないんですが。 というか、相手のフェニックスなんか全然倒せないんですが、僕が弱過ぎ? 相手のナイトにすらボコられるのは駄目過ぎ?

ARCHON情報は以下のサイトが充実しています。全部海外ですが。

ARCHON: Evolution
ネットワーク対戦可能なARCHONを作っている。現在ベータテスト中。
Archon Interview
開発者のうち、Jon FreemanとAnne Westfallのインタビューが掲載されている。 社名の「Freefall」は、この二人の名前から来ているのかな。