ビデオゲームの部屋:洗脳ゲームTEKI・PAKI (東亜プラン, 1991)
今や「Zero Wing」のお陰で一躍世界的に有名になってしまった東亜プランの落ちものパズルゲーム。 テトリス以後に出た落ちものの中ではわりと早くに忘れ去られてしまったゲームだが、 今でも渋谷のゲームセンターに残っていたりして、知る人ぞ知る隠れた名作ゲームだ。
ルールは単純なもので、5個以上の同色のブロックが縦横斜めにつながっていれば消える、というもの。 「ぷよぷよ」みたいなもんですな。時限爆弾を揃えると画面中のブロックが全部消えるとか、 金や銀のブロックは点が高いとか、細かいフィーチャーは色々とあるが、ぷよぷよとの最大の違いは、 得点の計算方法にある。このゲーム、連鎖でブロックを消すよりも、 同時に多くのブロックを消した方が遥かに点が高いのだ。序盤は如何に同時消しを狙うかで頭を使う必要がある。
もう一つ特徴的なのは、ブロックの出現場所が1ブロックづつずれる所にある。これのせいで、 ブロックを右端に持っていきたいのに、 出現場所が左端になってしまってそれができなくなるといった場面が頻発する。 唯一この点だけが納得のいかないフィーチャーである。
後半になってくると、如何に金銀ブロックを揃え、 ジョーカーブロックを使って時限爆弾を揃えるかが勝負になる。ゲーム中の展開が起伏に富んでいて、 飽きない作りになっていた。他にも、東亜プラン独特のメタリックなサウンドや、 メカメカしいグラフィックなど、いろいろと華のあるゲームだったのだが、 今ひとつ盛り上らないうちに「ぷよぷよ」が出回り始めてしまったのが不幸だったか。