ビデオゲームの部屋:Night Striker (TAITO, 1989)
3Dタイプのシューティングゲームで、ポリゴン以前の時期のものというと「スペースハリアー」 「アフターバーナー(II)」「ギャラクシーフォース(II)」と良作を連発したSEGAの独擅場だったのだが、 ナイトストライカーは台数こそ少なかったものの大変な人気を博したゲームである。 基本的には「スペースハリアー」と同じで、「高速障害物走+弾よけシューティング」なゲームなのだけど、 そこは快刀氏、マニア向けの要素がてんこ盛りになっていたので寿命は大変長かった。
ひとまずナイトストライカーの思い出を順に並べると
- ゲーム音楽の最高峰
- パシフィストボーナス(と攻略ビデオ)
- 壊れやすいレバー
となるだろうか。
音楽
ナイトストライカーの音楽は、ZUNTATA チームの Mar.氏の作品である。文面で説明するのは難しいが、 とにかくいい曲揃い。ZUNTATA チームの特色である、音色の良さとメロディの豊満さが色濃く表れている。 僕は当初、ナイトストライカーの曲はそれ程注目してなかったのだけど、 CDが「DARIUS II」とのカップリングで発売されていて、それを買ったお陰で見事にはまったのだった。 (「DARIUS II」の曲もなかなか良いよ)
パシフィストボーナス(と攻略ビデオ)
これだ!これを語らずしてナイストは語れない!!
パシフィストボーナスとは、弾を撃たずダメージも受けずに面をクリアすると入るボーナスポイントである。 ポイントが累積するので、 全面パシフィストボーナスを取ると普通にプレイしたのでは絶対に取れないくらいのスコアが稼げるのだ。そこで、 いかにパシフィストボーナスを取るかが攻略の課題となった。(全滅ボーナスというのもあったのだが、 こちらは累積しないのでたいした稼ぎにはならない)
こうやって文章にしちゃうとあっけないけど、この稼ぎに挑戦した事がある人ならば、 オールパシフィストというものがどれ程大変な事か、よ〜く御存じであろう。 敵はみんなこちらをきちんと狙って弾を撃つし、誘導弾まで飛んでくる。 後半面になるとそのスピードと量がどんどん増してくるのだから、これらを避けるだけでもしんどいのに、 柱やら橋やらシャッターやらも避けなければならない。その上、 地上を走行している間はさらにスコアが入るようになっているので、できる限り地上を走行を続け、 上下方向には動かない事が求められるので、これらの除けは左右移動によってのみ実行されるのだ。
稼ぎがだんだん究極に近付くにつれ、攻略内容が先鋭化し、人間技ではなくなっていく。 そして、攻略内容を収めたビデオが発売されるのだがこれの内容がハンパではない。 「チョンチョン避け」と呼ばれる小刻みな左右移動で雨あられと飛んでくる弾を避け、 地上障害物をギリギリまで引きつけてから一瞬の上下移動で避ける「ハードル越え」、 ボス出現時に画面内に残っている敵機が爆発するのを利用して稼ぐは、 パイプの隙間を抜けると入るミステリーボーナスは全部取るは、とんでもない領域に突入しているのだ。 恐らくゲーム攻略ビデオの中ではもっとも有名な部類に入るだろうこのビデオは一見の価値がある。
壊れやすいレバー
で、操作レバーがやたらと故障しやすいせいで、しょっちゅう「調整中」の札がかかっていた。 ボタンが壊れていて弾が撃ちにくい筐体もたまにあったが、パシフィスト狙いだとこれは関係なかった。