METAL BLACK (TAITO, 1991)

僕がちゃんと全面クリアできる数少ないシューティングゲームの一つである(他は『スターブレード』ぐらい)。『GUN FRONTIER』のチームの第二弾。『GUN FRONTIER』は演出に凝る事を目的とした縦スクロールシューティングだったが、『METAL BLACK』ではその傾向をさらに強めている。まずは『DARIUS 2』から連綿と続く、背景画像効果が爆発していて、横ラスタースクロールは当然として、縦横ラスタースクロール、ラスター単位での拡大縮小などやりたい放題。この演出過剰路線はその後『DARIUS外伝』に受け継がれている。音楽にやたらと注力しているのも同じで、当時の ZUNTATA サウンドの中では、『NIGHT STRIKER』に匹敵する程良い。

他に演出面では、最終ボス戦の背景は人類の進化をモチーフにした絵が表示される演出になっている。戦争の絵を挟んでいたりして、何やらメッセージをこめているつもりなのだろうが、文脈が分からない。それ以前に、ボス戦で追尾弾を必死になってよけてる時にそんなもん見てられるかっつーの。でもボスは弱い。 (エッセイ「バーチャル・リアリティと物語」でこの演出について論じた)

ところでかなりしょーもない記憶が残っているのだけど、1面の冒頭、最初に出てくるニューロンだけ「POW UP」というマーカーがついてるじゃないですか。あれを取らずに進めたら何かいい事あるんじゃないかと期待してやってみた事があるんですよ。で、1面のボスの所まで行ったんだけど、ボスの触手がパクリと食べちゃって、それだけでした。報われない。

追記: と思ったら、世に一つしかないという「TARABAR EDITION」では、ボスに多大なダメージを与えられるらしい??