多点入力システム
概要
多点入力システム(Multiple Pointing Input System, MPIS) は、ユーザーがコンピューター画面上の複数の座標を同時に指示できるシステムです。
一般的なグラフィカルユーザーインターフェース (Graphical User Interface, GUI) では、 ユーザーはマウスやペン等のポインティングデバイスを使って画面上の座標を指定する事で、 画面に表示された部品を選択したり動かしたりしてコンピューターを操作します。 普通はこうしたポインティングデバイスは一つしか使えないので、ユーザーは同時には一つの部品しか操作する事ができません。 複数の部品を同時に操作したい場合は、事前に部品の集合を選択したり特殊な制約条件を課したりするなどの技法が知られています。
我々の提案するMPISは、こうした場面において、ユーザーが実際に複数のポインティングデバイスを操作する事で、 直感的に複数の部品を操作する事ができるようにしたシステムです。
プロトタイプシステム
これまでにMPISのプロトタイプシステムを構築し、ユーザー評価実験を実施しています。
右の写真が、構築したプロトタイプシステムで、机の上で同時に8個までのポインティングデバイスを使えるようになっています。
デバイスは底面に色のついたフェルト生地を貼ったブロックで、それを透明なアクリル板の上で操作します。
机の下にはビデオカメラを設置してあり、デバイスの底面を撮影します。撮影した画像を解析し、
各デバイスの座標値を計算しています。
デモビデオ
関連研究
論文
-
"複数ポインティング入力システムの構築"
(PDF)
福地 健太郎, 松岡 聡: 情報処理学会研究報告 Vol.2000, No.61 pp. 15-21, 2000.7 -
"An Evaluation of Multiple Pointing Input Systems"
(PDF)
Kentarou Fukuchi, Satoshi Matsuoka: INTERACT2001 Proceedings pp. 739-740, 2001.7
補足事項
発表論文の補足事項です。