アルバム評
アルバム
レーベルはSlashレコード。日本版も出ています。また、『SPAWN』のサントラ他あちこちにメンバーが顔を出しています。 より詳しい情報はThe 5% Nationの中のThe Grand Ol' Song Listを参照してください。
- RUBY VROOM
- IRRESISTIBLE BLISS
- EL OSO
以下まとまりのない評。
RUBY VROOM
一枚目のアルバムは、実に程良くやる気が抜けていて、 気持ちのいい音作りに成功している。 自分が持つ、音楽を誉める語彙の貧困さを恨むしかない。とにかく素晴しい。
- Is Chicago, Is Not Chicago
- いきなり SOUL COUGHING のエッセンスが詰まってます。ラップ調のヴォーカル・意味不明の歌詞。 「男が飛行機でクライスラーのビルに突っ込んだ。」?サンプリングの使い方も気持ちいい。
- Sugar Free Jazz
- 上の曲とは逆に、長調のおとなしめの曲。サンプラーが吠える吠える。
- Casiotone Nation
- SOUL COUGHING の代表曲。完全にぶっとんでいて、文句なし! SOUL COUGHING の Web ページのタイトル『5% Nation』の由来になっている事からも、この曲の重要さが分かる。 「5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 45, 50, 55, 60, 65, 70, 75, 80, 85, 90, 95, 100」「5% nation of Casiotone」!最高! ところでカシオトーンと言えば KiRihiTo の健さんだけど、関係や如何に?
- Blueeyed Devil
- ギターとベースのフレーズがチョッパー気味でかっこいい。やる気のなさがいいかんじ。
- Bus to Beelzebub
- これも自分の中では SOUL COUGHING を代表する曲のひとつ。 この頃の曲はメロディアスな部分とそうでない部分のバランスの取り具合が抜群だと思う。
- Screenwriter's Blues
- Doughty はポエトリーリーディングもやるらしいのだが、そんな背景を感じさせる曲で、 歌詞の意味はあいかわらずよく分からんが、歌唱法が詩の朗読に近い。 Casiotone Nation に匹敵する傑作。
- City of Motors
- 歌詞の意味不明度では一番。サンプラーが効果音に徹していて面白い。
- Uh, Zoom Zip
- Doughty と一緒に「Uh, Zoom Zip!」。 小学校の音楽の時間で使ったリコーダーで出したような単調な音(なんせ一音をえんえんと出している)が笑える。
- Down To This
- いいぞ。50年代的女性コーラスがいーい感じ。メインフレーズの「You get the ankles and I get the wrists.」 なんか、どういう意味かね?
- Mr. Bitterness
- 珍しくドラムスの Gabay が張り切っている。「Spiral down down down down.」でグッとくる。
- Janine
- 最後の曲はちょっと変ったので締めるのが恒例になっていて、これは女の子が電話越しに歌っているような音をバックに、 Doughty がアコースティックギターで情緒豊かに歌いあげる構成になっている。女の子の歌が下手糞で最高。 どこでこんな音源見付けたのかしらん。
他、True Dreams of Wichita, Moon Sammy, Supra Genius を収録。
IRRESISTIBLE BLISS
初め聴いた時は「ああ、SOUL COUGHINGもか…」と、一瞬失望しかけた。 一枚目のアルバムで聴かせた、あのダルな感覚があまり感じられなかったからだ。 一枚目で程良い加減を見せたのに、 二枚目以降で調子が狂ってしまったバンドは結構多い。がしかし、 ずっと聴いているうちにこれはこれで良い、と思えるようになった。 一枚目とはうってかわってメロディアスな音になったけど、これがまたかっこいい。 Doughty の詩的なヴォーカルに結構合う。
- Super Bon Bon
- 「Super Bon Bon, Super Bon Bon.」という歌詞が「スポポンポンスポポンポン」転じて「スッポンポン」に聞こえる。 ハイレグジーザスの「男らしいキノコ武闘団」に歌わせたい。
- Soft Serve
- 途中、「淀んで淀んで淀んで淀んで…淀んで」と聞こえる箇所がある。凄みがあって結構衝撃だった(正しくは「Day Undone, Day Undone…」)。
- Soundtrack to Mary
- SOUL COUGHINGの曲の中でも最もポップ指向が強い。壊れたところは全く無いけど、メロディと編曲がうまい具合になっている。
- Lazybones
- しみじみ系の曲です。シミジミリィ。Steinberg (ベース)のフレーズはそのまま『SPAWN』のサントラで使われている。
- 4 out of 5
- ここにきてやっとおバカ系の曲。でもいまひとつ壊れていない。意味のない数字の羅列は『Casiotone Nation』以来のお家芸。
- Disseminated
- 木管楽器(クラリネット?)系のやたら軽い明るいフレーズが好み。どうしても「I like 爺さん」と聞こえる箇所がある。
- Collapse
- かっこいい。ダルとは言わないまでもしんどい感じが良い。
他、White Girl, Paint, Sleepless, The Idiot Kings, How Many Cans? を収録。 日本版はボーナストラックとしてライブバージョン等がついて二枚組。
EL OSO
雰囲気は一枚目に少し戻った感があるが、やはりメロディアスなポップ路線が進んだ音づくりになっている。うーん… この辺は良し悪しだが、あの壊れた感覚の音をもう一度作ってくれないかしら。BECK も同じね。
- Misinformed
- リードヴォーカルのハモリは SOUL COUGHING では珍しい?そうでもないかな?
- Circles
- 明るい、でもダル。でろでろっとしてて好きです。
- Blame
- うって変って…こういうの何て言うんだろう?ミニマル?(違うって)
- St. Louise Is Listening
- 「セントルイスが聞いている」なんて言うから星セントルイスを思い出しちゃったじゃないか。曲は暗め。
- Maybe I'll Come Down
- スローテンポでしっとりと聞かせる名曲。SOUL COUGHING の曲って歌詞に車関係の言葉が多いような気がするな。
- $300
- なんかドラッグ絡みの歌が多くなった?
- I Miss The Girl
- この歌を大声で歌いたくなるときもあるよね。「Oh I miss the girl, miss the girl, miss the girl.」と連呼して。 曲はアルバムの中で一番。
- So Far I Have Not Found The Science
- 歌詞の中に「The numbers keep on circling me.」とある。「Casiotone Nation」を書いた貴方ならそうでしょう。
- The Incumbent
- 面白い。「New York, New York…」に始まるフレーズをラップ調に朗読したものを繰り返し繰り返し使って効果を出している。
他、Rolling, Houston, Fully Retractable, Monster Man, Pensacola を収録。日本版には 212, Rare Star Ballの二曲がボーナストラックとして追加されている。