タスク管理ソフトに欲しい機能

Gmail や Google Drive などの Google の Web サービスの使い勝手は、どちらかというとそんなに気にいっていないというか、一日に一つは不満を覚えるくらいなんだけど、「よくぞこうしてくれた」といつも感謝せずにはいられないデザインがひとつある。それはタスク管理サービス Google Tasks での処理済みタスクの扱い方だ。

API の公開がだいぶ遅くなったり、Google カレンダーのスマートフォンアプリになかなか組み入れてもらえないなど、なにかと扱いが不遇な Google Tasks。提供される機能はそれほど豊富ではないけれど十分に実用に耐えるし、Google カレンダーとの相性もよいので、タスク管理にはずっとこれを使っている。

Google Tasks では、個々のタスクにはチェックボックスがついていて、該当するタスクを完了したら(よくやった俺!)そこをクリックしてチェックを入れる。でも、そのタスクは画面からは消えず、チェックがついた状態で表示され続ける。そうやって次々とタスクをこなしていくと、一日の終わりには、チェックのついたタスクがいくつもリスト上に並んで表示される1

で、これらの処理済みタスクをまとめて消すために、おもむろに「完了したタスクを消去」というコマンドを実行する。すると、画面に並んだ処理済みタスクが一斉に消え去るのだ。

image

これが実に爽快なんだよね。

この爽快感は、タスクにチェックを入れるとすぐにタスクが画面から消えてしまうようなデザインでは得られない。

チェック済みタスクを画面に並べて、あとでまとめて消すこの方式は、

という、この上ない利点がある。これがあることで、タスクをじゃんじゃんこなそうという気になるし、もっと重要なことに、Google Tasks にもっとタスクを放り込もうという気になれる。どんな細かいことでも構わない。いやむしろ、細かいタスクを沢山放り込んだ方が、あとでより爽快になれるじゃないか!

ひとつ注文をつけるなら、どうせなら処理済みタスクが消去される際に、もっと派手に消えてくれればいいのだが。ひとつひとつ爆発してくれたり、消える代わりになにかご褒美画像を表示してくれるくらいしてもいいと思う(なにがご褒美になるかは想像にお任せしたい)。

これについては同じようなことを考えている人はいるようで、“The Art of Procrastination (邦題:『スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考』(amazon)"を記したジョン・ペリーは著書の中で、

…項目に太い赤線が引かれ、短いファンファーレが流れたほうがずっと達成感があると思うのだが、残念ながらそういうプログラムにはまだお目にかかったことがない。

と書いている。このあたり、Google Tasks にはぜひ取り入れていただきたいものである。

実はうちの研究室でもタスク管理ソフトのインタフェースに関する研究に着手していたのだけど、その研究を担当していた当の学生の開発マネジメント自体に失敗してしまい、それ以降お蔵入りになっちゃっている。


  1. もちろんその日に終えられなかったタスクも表示されているが、そのことは忘れよう。ちなみに、これを素敵に解決したものもある。「Do It (Tomorrow) 」だ。 ↩︎