誰が「百聞は一見に如かず」の続きを作ったのか 「百聞は一見に如かず」の続きとされる言葉が、ネットで広く流布している。後世の人による付け足しなのは明らかなのだが、いったいいいつ頃、どこで作られたのか。いろいろ調べてみたものの残念ながら犯人は分からなかったが、ともかく調査結果を報告する。2025.11.24
百聞は一見にしかず、百見は一◯にしかず VR ブームが来るたびに、「百聞は一見にしかず」 に続けて「百見は一体験にしかず」とか「百見は一触にしかず」といったもじりが書かれているのをよく見かけたもので、 現代においては「一見」の価値が大きく後退してしまったようだ。 ではこれからの時代に、その「体験」の価値は、どこまで後退していき、何が大事なものとして残ろうとしているのだろうか。2025.11.23
「不特定多数を対象とするインタラクションデザイン」 コロナ社刊『インタラクションデザイン—生活・技術・人をつなぐデザインのかたち—』で筆者が担当した第5章「不特定多数を対象とするインタラクションデザイン」の内容を簡単に紹介する。同章では、カフェや美術館、野外フェスといった広い空間におけるインタラクティブ展示のためのデザインについて、空間・時間の二つの軸に沿って整理する考え方を示している。2025.11.13
間違いだらけの「マシュマロ・チャレンジ」 研修教材として有名な「マシュマロ・チャレンジ」について、ネット上には「PDCAを学べる」「チームワークが重要」といった誤った解説が溢れている。しかしこのチャレンジの本来の目的は、手を動かし、素早く失敗することで自分が何をわかっていないのかを知ることの重要性を学ぶことにある。間違いだらけの解説を検証し、チャレンジの本質を明らかにする。2025.10.28
ボルタ電池についての文献を読むときの意外な落とし穴 ボルタ電池についての当時の文献を読むと、亜鉛電極がプラス、銀電極がマイナス、と書かれていることがある。これは現在から見れば逆なのだが、これには当時のボルタの仮説が関係しているということを指摘する論文を見つけた。2025.10.27
フロギストンと正統科学 ものが燃える現象を説明する元素として考案された「フロギストン」は、後から見れば酸素の性質を裏返した、いわば「マイナスの酸素」として見ることができなくもないという。であればフロギストンは、ちょっとした間違いと捉えるべきか、それとも疑似科学の一種でしかなかったと捉えるべきか。2025.10.27
「『考えさせる問題』への疑問」に掲載した練習問題の解説 「『考えさせる問題』への疑問」の末尾に掲載した、白色LEDの仕組みについての問題について解説する。同問題はある意味でのひっかけ問題になっているので、ぜひ答を確認してみてほしい。2025.10.11
「考えさせる問題」への疑問 世間で「考えさせる問題」と評価される問題が、かえって考える習慣から学生を遠ざけていやしまいか、という懸念を論じる。というのも、どうも「考える」ということを誤解している学生が少なくないのではないか、と普段の学生指導を通じて前々から感じているからだ。2025.10.9
町を書物のように読んでみよう 寺山修司の有名な言葉「書を捨てよ、町へ出よう」には、「町を書物のように読んでみよう」という続きがある、とどこかで見かけた覚えがあるのだが、確かなことがわからない。出典を探る内に、元ネタとされるジッドの『地の糧』に辿り着き、そこから寺山がどう作り変えていったかが見えてきた。読書も町歩きも創造的な「遊び」として捉える寺山の境地について考える。2025.10.5
SNS から距離を置くことにした SNS が少なくとも自分にとって居心地のよい空間ではなくなったため、距離を置くことにした。ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』などを参照しつつ、どうして自分が SNS に振り回されてしまいがちなのか、その理由を考察する。2025.10.2
日本評論社『完全版 マーティンガードナー 数学ゲーム全集』を応援する マーティン・ガードナーの『数学ゲーム』完全版全15巻の計画が日本評論社から発表され、2017年までに4巻が刊行されたのだが、残念なことに続刊が出ていない。同シリーズの魅力をお伝えし、続刊の刊行を応援する。2023.1.2
なぜニュートンはリンゴの落下から万有引力を発見できたのか ニュートンはなぜ林檎が落ちるのを見て万有引力を発見したのだろうか。既存の説を紹介するとともに、私なりの仮説を述べつつ、アイデアを得るということはどのような現象なのかを論じる。2023.1.1
スティーブン・キング『ミザリー』に施された仕掛けと日本語版における組版ミス スティーブン・キング著『ミザリー』で、原書に仕掛けられていたある記述上のトリックが、日本語版においてはたった一字、書体が違っているせいで惜しくも再現できていないことに、原書を入手してから30年経って初めて気が付いたので報告する。2022.10.3
「本は読めないものだから心配するな」「殺人ジョーク」「バベルの図書館」 『本は読めないものだから心配するな』 管啓次郎(ちくま文庫, 2021) Amazon 商品ページ 管啓次郎先生より、ちくま文庫入りした『本は読めないものだから心配するな』をいただいた。僕はかつて明治大学の新領域創造専攻に在籍していて、管 …2021.12.28
グループ別のビデオ会議で隣のグループの雰囲気が伝わる小細工 オンラインのビデオ会議がどこでも行われるようになり、大学でも講義やゼミをどのように運用するか、試行錯誤しながら進めています。 そんな中で課題となっているのが、グループディスカッションをどうやって運用するかです。教室でグループに分かれて議論を …2020.4.22
美寿々屋の野沢菜キムチが旨い 正月に長野在住の義父に教えていただいて以来はまっているのが、美寿々屋本舗の「はんごろしキムチ」。 野沢菜をキムチ漬にしたものなのだが、これがめっぽう旨い。水分を絞って(故に「はんごろし」)味の濃くなった野沢菜を激辛のキムチ漬にしたもので、も …2020.3.19
本棚は「入手した順」に整理すべし 本棚に本をどう並べるか。タイトル順で並べる、著者順に並べる、背の順に並べるなど色々提案されているが、どうしてみんなこの順に並べないのだろう、と思わずにいられない最高の方法を紹介したい。それは「手に入れた順」だ。 2019.5.16
グラディウスII 6面・高速スクロールステージのマップ PS4で『グラディウスII』にあらためて取り組んでいるのだけど、6面の高速スクロールステージが安定しない。ちゃんとマップを見てルートを確立しようと思ったら意外にネット上に見やすいマップがあがっていなかったので、カッとなって作ってみた。 2019.1.31