2007年9月の小ネタ

WorldCon [id]

横浜で開催されていた世界 SF 大会「Nippon 2007」に参加してきました。 瀬名秀明さんの企画にちょっとだけお手伝いに行ったら、 見知った研究者や学生さんが結構いたので何かと思ったら、 パネルディスカッションにロボット研究者やインタフェース研究者が呼ばれていたのだった。 お陰で、趣味のイベントに来たという気がしない。学会に仕事で来ている気分だ。

お手伝いの方は、機材提供だけの筈がそのオペレーションの仕事まで降ってきてしまい、 企画の間は結局お手伝いしっぱなしになってしまった。 中でも、発表者の一人のノートPC (Windows Vista) がプロジェクタに映像を出せず、 仕方なくそのノートPC の画面をカメラで撮影してそれを投影するという、 なんともやるせない手段で解決したときは嫌な汗をかいた。

それにしても、パネルディスカッションでの、ディスカッションの前の各自の発表は、与えられた時間はちゃんと守れよな。 全然ディスカッションの時間がとれなかったじゃないのよ。 いや何もこれは俺が幕間で座敷芸をやる予定だったのが時間調整で流れたから言ってるんじゃないですよ。 聴衆は一人一人の講義が聴きたいんじゃなくて、ディスカッションを聴きに、 あるいは参加しに来てるんですからね。あんまり自分の仕事の説明にこだわっちゃいけません。 この怒りを文章で表しにくいので表現は穏かですが、はっきり言って俺は無茶苦茶怒っています。

2007.9.4

走って逃げる目覚し時計「Clocky」 [id]

国内でもこれが販売されるというので、急遽自慢ネタ。

という訳で、例によって ThinkGeek ですでに買ってあったりします。 ただ、普段は目覚しとしては使っていません。なんせ、凄い音なんですよこれ。

走って逃げ回るかどうか以前に、この音で一発で目が覚めますが、 毎朝これに付き合うのは心臓に悪い。

2007.9.7

やわらか天井 [id]

先日、大学の居室の配管に問題が生じたようで、部屋で水を使うと下の部屋で排水が漏れるという目にあいました。 お陰で階下にはえらい迷惑をかけるし居室でコーヒーすらいれられない。

一方ロシアは…

いやありえんだろ!!!

2007.9.10

上海に来ています [id]

ICEC 2007 での発表のため、上海に来ています。

上海空港に到着したのは夜8時半。しかし入国審査を終えて空港を出たのが 9時ちょっとで、上海リニアモータカー の終電には間に合わず。仕方なく、リムジンバスで人民広場へ。 そこで地下鉄1号線に乗れというのが ICEC 側の指示なのだが、 バスが途中でトラブルにあったり渋滞に巻き込まれたりで、 しかも人民広場駅からかなり離れた場所で降ろされるので駅の場所がさっぱりわからず。 そして駅を見付けた頃には、地下鉄の終電は終わっていた。


市内では "SHANGHAI TOURISM FESTIVAL" というのをやっていて、こんな感じの電飾山車が走り回っていた。日本だけでなくいろんな国の山車が出ていた。


「温泉王国九州」ってのはなんだ。ちなみに真中のはキティちゃんのようです。

が、まぁここまでは想定の範囲内。その近くでパレードがあり、 可愛いい女の子が踊っているのを見物したのち、タクシーを捕まえる。 ここで用意の、中国語で書かれたホテルまでの地図を印刷しておいたものを運転手に渡して、これでやっと安心。必死になって中国語の地図を探した甲斐があったというものだ。

かと思いきや、どうも運転手は道がわからない様子。 えー、折角苦労して中国語の地図を見付けてきたというのに? あー、もしかして、北京語の地図が読めない上海人か?? でも地名や通りの字まで違うというのか??

同じ会社のタクシーを路上で見付けて道を聞いたり、なんやかやで、 最終的にホテルに着いたのは、日付けが変わって0時半。

そして。ローカルアレンジ担当がホテルの予約を代行してくれるというのでお願いしていた訳ですが、 部屋は案の定予約されていませんでした。幸い空き部屋があったので、すんなり部屋は確保できたのでいいのですが。

2007.9.15

グレートファイヤーウォール [id]

という訳で今は上海からネットワークに接続しているのですが、 噂の「グレートファイヤーウォール」こと、中国におけるインターネット接続の検閲状況を体験しています。

まず、Wikipedia が見られない。 Google 日本で「天安門事件」を検索すると、検索結果は普通に見られるのだけど、 アクセスしようとすると接続が遮断されるし、またキャッシュも見られない。 YouTube で、天安門事件に関するビデオを検索すると、サムネイルは見られるんだけど、 ビデオ本体にアクセスしようとすると遮断される。その他諸々怪現象が発生しています。 例えば、天安門事件について解説している英語の記事を読もうとすると、 ページタイトルの取得まではいくんだけど、途中で接続が切れる。 ブラックリストに入っていない URL でも、特定のキーワードが見付かると接続を切っているのかな。 一方、ニコニコ動画なんかは普通にアクセスできますね。「天安門」で普通に検索できるしビデオも見られます。

ところで夕方、部屋でそんなことをしていたら突然ドアがノックされてすげー焦りました。 ドアを開けてみたら、なんかえらく可愛いらしい女性が立っていて、 中国語で話しかけてきました。マッサージの人が部屋を間違えた、 という雰囲気ですが、まさかそれを装ってさぐりを入れてきたんじゃないだろうな。 宿泊者リストはホテルが持っているからそれはないか。

2007.9.16

グレートファイヤーウォール(続) [id]

引き続きグレートファイヤーウォールで遊んでいます。 Music Thing が見えない他、 PhD も駄目です。が、一体何故?

あと、Google で「中国 活動家」「天安門事件」などの検索語を試しているうちに、 一時的に google.com や google.co.jp にアクセスできなくなってしまった。 単に接続性が悪いのか、それとも何かしらあるのか。

2007.9.16

上海のブレードランナー的風景 [id]

学会のバンケットの一環で、河の遊覧船に乗ってきました。

今や高層ビルがニョッキニョキの上海ですが、あちこちに壁面ディスプレイがありました。

上海の高層建築物といえば CCTV タワー。すごい色使いですが、さすがに綺麗。

と、両岸の夜景に目を奪われている我々の乗る船に、 スルスルッと寄ってきた船が。

なんだ? と思ってよく観たら…。

なんと! 巨大ディスプレイを搭載した、広告船でした!!

これを観た瞬間、隣のチェコ人と、「ブレードランナーだよおい!!」と大騒ぎしてました。 ブレードランナーに、やはり巨大ディスプレイを積んだ飛行船的な広告飛行機が登場するんですが、 まさにその雰囲気。

§

ところで以前、ブレードランナーでゾーラの追加シーンが撮影されていたというネタを書きましたが、 これはどうやら "Final Cut" 版の製作に関連していたようです。 アメリカでの上映は10月5日から。UIST 出張の帰りに観てこようかな。

2007.9.16

上海磁気浮上鉄道に乗ってきた [id]

帰国の途。上海市内から空港まで、来る時には乗れなかった、 上海磁気浮上鉄道、いわゆるリニアモーターカーを使ってみました。 残念ながら僕が乗った時間帯は、最高速度である 470km/h は出さず 300km/h どまりでしたが、いやぁ速い速い。空港まで10分足らずなんだから、 たいしたもんだ。あと、それなりにカーブがあるのは知りませんでした。

ただねぇ、内装が…。まぁたかだか 50元、日本円にして 900円弱ですから、 そんなもんなのかもしれませんが、もうちょっとこう、ねぇ。

2007.9.18

アンサー×アンサー、プロアンサー到達 [id]

SEGA「アンサー×アンサー」、 やっとこさプロアンサーにまで昇格しました。さすがにこの辺になってくると勝負もシビアなものになってきて、 これ以上勝ちあがっていくのは辛くなってきたので、ここまでとします。 あとはお付き合い程度にやっていこうと思います。

だいぶプレイを重ねたので、いい点悪い点色々見えてきました。 悪い点は、やっぱり問題の質かなぁ。文字入力による回答をする場合、 各文字は4種類の候補から選んで入力するというインタフェースになっていますが、 先日出喰わしたのは、「ゴルフで、年齢と同じ値以下のスコアで終わるのを何という?」 という問題で、答は「エージシュート」なんですが、この二文字目を入力する際、 「ー」に加えて、「イ」という選択肢が含まれていたんですよ。 「エージシュート」は "age shoot" ですから、 「エージ」でも「エイジ」でもいいと思うんだけど、「イ」を選んだら間違いにされてしまった。 この、4つの選択肢は、ランダムで表示されるんじゃなくて、 問題・正答と共に問題製作者がきちんと選んでいるんだと思うんだけど、 これはチェックミスなのか、それともまずいと思っていないのか。

いずれにせよ、これはコンピュータクイズゲームでは昔から悩みの種だった。 つまりは、表記の揺れの類をどう吸収するのか。 「贋金づくり」の作者であれば、「ジッド」「ジイド」「ジード」のすべてを許さねばなるまい。 QMA やアンサー×アンサーでは、文字の候補を絞るという方法でこれを解決しようとしているのだが、 やはりたまに問題が生じるようだ。

うまいなぁと思うところでは、「今日の問題」というのがある。 アンサー×アンサーではプレイ用の筐体とは別に、 通りすがりの人向けの宣伝用ディスプレイがあるのだけど、そこに時々、 ゲーム中に出る三択クイズのうちから、一日一題、「今日の問題」として出題される。 その宣伝用ディスプレイは単なるディスプレイなので、 それに対して答えることはできないんだけど、 プレイ用の筐体でコインを入れてクイズに参加すると、本戦前のトレーニング問題で、 「今日の問題」が最初の問題として出題されるのだ。

つまり、宣伝ディスプレイを見て「あ、これならわかる!」と思った人が、 じゃぁ試しにやってみるか、とコインを入れてプレイすると、 一問目は必ず正解できる(当ってればね)。クイズが得意でない人にでも、 一応の成功体験を与えることができるのだ。

これって、アーケードゲームでは大切なことで、リピータ率を上げるためには、 いきなり門前払いを食らわせちゃいけない。 しかし昨今流行のオンライン対戦ゲームだと、 なかなかその勝利体験を与えられないんだよね。アンサー×アンサーの場合、 あくまでもトレーニング問題でしかないんだけど、ちょっとした前進が見られる。

2007.9.24